徘徊老人の今は?
・パン屋にバイトに出かけるため、マンションのエントランスに降りました。
すると、中年男性が一人立っていましてね。
どこかで見たような気がしますが……
こちらも急いでいるため通り過ぎようとすると、呼び止められました。
二言三言……、思い出しました。
以前徘徊婆さんが当マンション付近をうろついていたことがあり、
警察に通報したことがありましたが、その息子さんでした。
それ以外に特に繋がりもなく、その後婆さんがどうなったのか知る由もありません。
で、なでここに彼がいるのかです。
不自然です。
良いことがあってここに突っ立って私を待っているはずがない!
・関わりたくないけど、一応どうされたんですか?
そう聞くしかないでしょう。
すると、また婆さんが行方不明になったとかで……
といいますか、その流れしかないですよねえ。
やはり!
で、今探しているのだとか、
息子さんが婆さんの行きそうな場所を考えたそうですが、
そういえばあのマンションもあったなあということで今ここにいるようです。
なぜかというと、あのとき私と婆さんが大変仲が良さそうだったと、彼は思っている。
そんなこと決してないんだけど、息子はそう思っている。
まあ、そういわれても私の所には来ていませんし、嘘言ってもしょうがない!
何か分ったら連絡しますと応えて、
パン屋に急ぎます!
しかし、歩きながら考えたのですが、自分もいずれそうなってしまうかも知れません。
そのときどうしようかと……