シニアおじさんと携帯メール
・サラリーマン時代の元上司Wジジイが近くに住んでいます。
現役時代にはさんざんパワハラで痛めつけられ、その残像が未だに残っているのですが、
近くに住んでいる部下たちを集め再び好き勝手しようと考えているようです。
そこで、Wジジイに気付かれないように、元部下たちの間で極秘裏にメールのやり取りを始めまして、
ただガラ系主体の皆さんでかつラインなんてやったこともない。
なので、携帯メールということになります。
表メールには全員(むろんWさんは入っていません)で、私、P谷、S山、Q前
裏メールはいまだW氏のマインドコントロール下にあるQ前氏を外したもので、私、P谷、S山
・これで、秘密の飲み会はWジジイに知られることなく安心
でも、理論的にはその通りですが、実際は違うのです。
それは、取り決め通り行動できたらの話でして……
実際、シニアおじさんの生態はそんなもんじゃない!
そもそもメールの使用頻度自体が極端に低い。
つまり、若者のようにラインで頻繁にやり取りしていない。
メールが届いてもすぐには見ない!
気が向いたときにメールを開け、届いてることに気付き、
中には内容を確認せず終わってしまうこともある。
あるいは、見ても返信しない!
送った側は送ったという事実が大事でそれで満足してしまう。
・しかし……、もっと大切なことは、表と裏メールの意味を忘れてしまうこと!
最悪は、Wジジイ氏に知られてはいけない内容を表メールで送ってしまうという行為です。
具体的に申しますと、
近々飲み会をやりましょうという内容です。
これをQ前氏の名前も入った表メールでS山さんが送ってしまったのです。
Q前さんはWジジイの実質スパイですから、内容を右から左へそのまま伝えてしまうに決まっておる。
しかも、その事実を残念ながら誰一人気付いていないのです。
ただ……おかしいなと思ったのは、誘っていないはずのQ前さんから了解しましたというメールがありましてね。
えーと、これはつまり……どういうこと?
知らせてはいけない人から返事が来るという事実に、
やっと失態に気付きさてどうするか?