時間が解決してくれるもの
・年金生活者となり幾年月
年々世間は狭くなり、付き合う相手も限られてきました。
その限られた人々も数年単位で見ると、一人二人と旅立たれていくのです。
その瞬間はとてつもなく寂しく衝撃的で……精神的に落ち込むことになるのです。
しかし、明日、明後日と一日一日歩を進めていきますと、
何もないように思われる日々も、飯は何度か食べ夜は寝ます。
食べている間は食欲に身を委ね、寝ている間は意識がなくなる。
それに、毎日特に際立ったイベントがなくても差し障りのない会話はするでしょうね。
そうこうするうちに、受けた精神的ダメージも少しずつ希釈されていくのです。
・つまり、時間と共に何事もそれなりに忘れ去ることが出来てしまう。
そして、折々節目には思い出になってしまっていることに気付くのです。
ならば婆さんの死もH田さんのように、いずれは関わった日々が思い出となっているのでしょうね。
そういう意味で時間は大切です。
人間は時間経過と共に、どんどん忘れていきますが、
でも記憶として頭のどこかに残っているし、忘れない!