年金生活者という現実に戻る
・かつての火遊びの娘への思いは、一瞬蘇り燃え盛りましたが、
少し時間が経てば一気に醒めてしまいました。 😆
所詮は夢の世界の甘い思い出にすぎません。
現実はみすぼらしい老いたおじさんなのです。
肌はくすんでしわだらけ、それに白髪交じりのつやのない髪の毛、
身のこなしも切れがなく遅くて……
これが現実です!
・抱き合っていたかつての光景を夢の中で思い出しているにすぎません。
でも思い出せるだけ自分にとって貴重な体験だったのかもしれません。
そう気付くと、隣でうたた寝している妻に少し申し訳ない気もしてきましてね。
長年連れ添った妻は、私と同様に今や体形が崩れ如何なる生物なのか判別困難な状態です。
でも、かつてはきれいな時期もあったのですから、時の経過は残酷です。
そして、あのフードコートの子連れ主婦にも同じことが言えるのでしょう。
すべての人間は時間という一方通行の道を進んでいるのです。
そう気付くと、また明日から普段の精神状態に戻り、
バイトに精出そうと内心心を入れ替えたのですがね。