京都駅前で見かけたお婆さんは何処へ
先日小雨が降り出した京都駅前にて
私はバッグを左手に持ち、右手には紙袋で傘もさせず駅の方に急いでいました。
すると、前方に2人のお婆さんたち
かなりのご高齢のようです。
特に一人の方は腰がこれ以上曲がらないというほど折れ曲がった状態で、老人用ベビーカーを押していました。
歩はほんのわずかずつしか進まないほど衰え、顔は下を向いたままの状態で‥‥
おそらく90才は越えていそうで、小雨に濡れていました。
もう一人の方も、80才は超えていそうだけれど、腰は比較的まっすぐで普通に歩けるのか、すでに雨の掛からない場所へ
二人の距離は5メートル程度か‥‥
そして、元気な方がベビーカーの婆さんに濡れるから早く来いと叫びまくっていて、でも必死に歩こうとしているんだけど進まないんだ。
行き交う人々は振り向くこともなく通り過ぎていく。
一瞬、私に出来ることはあるのかと心に問うたのだが‥‥
元気な方は依然と早く来いと叫び続け、それ以上のことはしない。
両手の塞がった私に出来ることも限られているようだが‥‥
それにしても、二人の関係は分からないが、日常の風景なのだろう。
すると、外出すればこうなることも当然分かっていたはずで、それでも出かけてきたわけだ。
しかし‥‥、その姿が余りにも痛々しく見えるベビーカーの婆さんと、早く来いとひたすら叱りつけている婆さん、それを見ている私。
私は‥‥いろんな感情が沸いてきて、ただただ悲しくなった。
そうだ、そういう私も高齢者の仲間入りをしていたんだった。