不思議な人間関係
・結局目的を忘れ大騒ぎ!
何のための飲み会だったのか……
S山さんが酒のつまみに使われ、各々好き勝手にストレス発散したに過ぎなかったのかもしれません。
そういう意味で、S山さん以外は有意義な時間だった?
そこは不明ですが、もう終わったことなのでいいんです。
一応、妻にも飲み会の趣旨は話しておいたのですが、
どんなことがあってもバイトの件に関しては、我々のパン屋のバイトに影響が及ばないようにしてちょうだいと!
でないと、最悪再びバイト探しをはじめなければいけなくなるかも知れません。
S山氏の息子の素行に関しては、以前働いていた焼き鳥屋で十分認識していますから、
同じ職場になれば迷惑かけられることは明白です。
取りあえずその譲れない線は確保できたようです。
・ところで、そのパン屋の件ですが、
体調がすぐれず休んでいた奥さんが、腰の具合も少し良くなり復帰するようです。
このまま寝たきりになっては、誰かもう一人バイトを探さなくてはと、
店主が話していたのですが、これでひと安心です。
・しかし、あの飲み会は一体何だったのか……
現役時代あれだけ憎しみを経験した上司と部下の連中が、
顔も見たくないはずなのに、一応は集まり酒を飲んでいるのです。
その内容は口げんかさながらのひどいものなのですが、
誰一人席を立って帰る者はいないという事実。
どうなってんの?
案外心の深いところでは、お互いを理解し合っているということなのか……
だとすれば、怖い!