他人事ではない老後の悲哀
・元同僚S山さんの家庭の状況は如何に深刻なのか理解できました。
といいますか、すでに家庭はないと思ってしまいます。
しかし、少なくともそのような内情を話すということは、
まだ心の片隅に以前の生活に未練があるということなのでしょうか。
仮にそうだったとしても、私に話をすることで私に何を期待しているのか……
ここはあまり深読みはしない方がいいのかもしれません。
私は私で、いろんな紆余曲折がありやっとパン屋でのバイトを手に入れ、
夫婦2人で頑張ろうという段階ですからね。
しかし、友の苦しんでいる状況を見ていますと、やるせない気持ちでいっぱいになります。
・さて、どうしたものか……
いつまでも話を聞いているだけでは、らちがあきません。
そこで、私は単刀直入に聞きました。
私になにかできるとは思えないけど、何か希望でもあるのかどうか……
すると、意外にも「何も無い!」
何も無いのだが、ただ話を聞いて貰いたいだけだと!
話を聞いてくれる人がいなくてねと……
このままでは頭がおかしくなりそうだとも言いましてね。
そのとき、年老いて孤独死をする男性老人の話をよく聞くことを思い出したのですがね。
その情景が頭に浮かんできました。
やはりこれは遠い世界の話ではないんだと!
ごく身近にも生じうる話で、ちょっと間違えば自分もその立場になり得ることなんですよね。