新しいバイトの予感
・婆さんが店じまいした薬局は、その後息子が焼き鳥屋を始め、
今は店を閉め貸店舗の状態です。
ポツポツ借り手の話はあるらしいのですが、婆さんはあまり乗り気ではなさそうです。
やはり息子に何か商売を始めてもらいたい。
逃げ出した息子もやっと戻ってきたので、今度こそ成功してもらいたいと!
今後のことを二人で話をしたらしいんだけど、息子の奥さんはしばらく入院が続くらしくてね。
・ただ、商店街の状況は、いつの間にかインバウンドが戻ってきて連日わんさか賑わっている。
なので、一刻も早く商売を始めたい!
二人とも商魂たくましく、ウズウズしているのです。
息子は一度失敗した焼き鳥屋でもう一度トライしたいようで、
前回はコロナ禍のためインバウンドも期待できず閑古鳥状態で閉業となりましたが、
途中から骨折から回復した婆さんが首突っ込みすぎて嫌気さした面もあったようです。
・息子としては自力でもう一度やり直したい。
それに、ノウハウも得ていますからね。
問題は人材で、人手不足でもあります。
店を切り盛りして貰える信頼の置ける人はいないかと、婆さんと息子は話し合っているんだとか、
そんな話をいつもの昼の食堂で婆さんが話していたのですが、いきなり、
あんた、どう? 焼き鳥?
……好きだけど……
そうじゃなくってさ、この話の流れで焼き鳥が好きかどうかってことにはならないだろ?
働く気はないかって聞いてんだよ!