他人の不幸は気になるもの
・人間とは実に勝手なものです。
自身の不幸を他人に勝手にうわさされるのは不愉快です。
放っておいてくれと思うのですがね。
しかし、自分はどうなのか……、他人の不幸は気になりましてね。
今どうなっているのか状況を知りたくなってしまうのです。
今回女史Dがホストに貢いで、借金地獄に転落した不幸も気になってしょうがない!
でも、実際は自分たちは貧乏ゆえに助けることができないのですから、
他人の不幸が気になる心理というのはどういう類いの感情なのでしょうか?
女史Dは妻の古くからの友人なのですから、
なんとか力になりたいという思いも無いこともないのです。
しかし、それができない以上関わることもできません。
・でも……、気になるし現状をもっと知りたい!
さらに厄介なのは、心の中では更なる不幸を期待する部分もないとは言えません。
で、それを見て、その不幸に比べ自分はまだましな方だと!
たぶん幸せは相対的なものなのです。
自分の幸福度を上げるためには、自分より不幸な人間を見つけ比較するのが手っ取り早いという現実
我ながら嫌な性格だ!
しかし、そういう気持ちっておそらく誰にでもあるはず。
その証拠に、芸能ニュースや事故のニュースに殊更注目が集まります。
人間の本性なのか……
そうでなければ、うわさ話なんて存在しないのかもしれません。
日々人と接していると言葉のやり取りは避けられませんし、
他人の言動で精神的に乱れる瞬間もあります。
心の安定を保つためにも、相対的幸福感は自己防衛本能として大切な領域なのかもしれません。
もちろん、妻が女史Dに対し厚い友情があるのは事実なのですが……