婆さんは元気だったが……
・以前マンションの管理人をしていたことがありました。
そこの住人にAという婆さんがいまして、
私はA婆と呼び、近くの定食屋に昼飯を食べに行くのが日課でした。
彼女からいろんな情報を聞き、今マンションで何が問題になっているのかとか、人間関係はどうなのかなどね。
むろんA婆のフィルター通した内容ではありましたが、面白かったです。
もうあのマンションに行くこともなくなりましたから、
もはやA婆に会うこともないのです。
そういえば、以前商店街歩いていてたまたま会ったこともありましたが、
そんな偶然でもない限り会うこともありません。
・急に懐かしくなってきましてね。
少し足を伸ばして、そのマンションの近くまで散歩がてら行ってみたのです。
ちょうど昼頃でしたから、以前良く通った飯屋に入り定食をたべることに!
懐かしい!
それに店内のこの雰囲気……
少し値上げしたようだけど、まあそれもご時世かな
すると、店の片隅で婆さん一人、飯食っているが、
あの背中から腰にかけて少しひん曲がった特徴は、A婆ではないのか?
やはり、A婆でした。
さっそく隣の席へ!
久しぶりの再会です。 うれしい!
A婆も喜んでくれましてね。
しばし、歓談しました。
しかし、次第に口数が少なくなっていくのです。
どうした?