妻という大きな存在
・昨日もなんとか二つ仕事をこなすことができました。
マンション管理人と焼き鳥屋のバイトです。
特に焼き鳥屋の方は、例の件でいろんなうわさ話が飛び交っていまして、
そこに身を置くと想像以上にストレスがかかります。
はっきり言ってうんざりだ!
ああでもない、こうでもない、と元スタッフの同棲とそれに続く解雇の真相をうわさする。
無視していても自然と頭に入ってくるのですが、
これがけっこうなストレスでもう頭がくたくただ。
仕事が終わり、逃げるように帰ってきました。
ただ、帰ってはみたものの、妻も同じ焼き鳥屋のスタッフですから、
ある意味同僚です。
しかも、うわさ話の中心的立場の人間でもあります。
・家でもこの話かよと思いながら、恐る恐る帰宅したのですがね。
そこは夫婦ですし、我が家には二人しかおりません。
先程まで散々荒んだ空気を浴びていた二人ですから、
帰宅した途端無口になりましてね。
これも、長年の共同生活から得たあうんの呼吸なのでしょうかね。
玄関のドアを閉めた途端別世界!
淡々と風呂に入り飯を食い、酒を飲みながら夜は更けていったのです。
・若ければそろそろ寝ようかというサインが出て、
活動の場を布団の中に移すのですがね。
今となってはお互い枯れた身ですから……
ダラダラと酒を飲み続けるわけです。
でもまあ、そのような若いころの要素が欠けましても、異性としてのなごりはまだあるわけで、
そういった微かに残る所作や雰囲気に身を委ねながら、
ちょっとだけ酔いに任せ場末のバーのママを想像したりするわけです。