婆さん社会の厳しさ

・しばらくA婆に会っていませんでした。

A婆とは腐れ縁みたいなものです。

ずっと以前私がマンションの管理人をしていたときのそこの住人で、一人住まい。

近くの大衆食堂に昼飯を二人で食べに行ってましたから、そこで近所や商店街の古くからの人間関係やその他諸々の情報を教えてもらっていました。

・夏場体調が優れないからと対応を検討した結果、ついにマンションを離れグループホームへ!

入所してからは、みんなで和気あいあいやっている姿を確認しましたから、

もう安心だと思いすっかりご無沙汰です。

ちょうどバイトの口も見つかりましたから、その報告もあり会いに行ったのですがね。

以前はグループホームではちょっとしたリーダー格になっていましたので、

盛大に楽しくやっているに違いないと……

ところが、久しぶりに見るA婆は様子が変?

婆さん連中が和気あいあい盛り上がっている場所から距離を置き一人片隅でじっとしている。

なんとなく哀愁が漂っているのです。

どうしたのか聞いても何も言わない。

もうあんたのこと忘れかけていたよってね、嫌みは言うのですがね。

おかしいなあと思い、スタッフにそれとなく……

・どうやら後で入ってきた婆さんとのボスの座かけた戦いに負け、弾き飛ばされたようなのですがね。

まさか人間社会でもそのようなことが……

しかし、でも……俺には何もしてやれないよ……

今更そのグループに私がA婆を仲間に入れてやってくれって頼んでも、

そんな簡単にいく問題ではないし、もっと陰湿な感情の仲間はずれがないとも限りません。

人間歳を取ればそれだけ悟りが開け、立派な人格者になるというわけではないのです。

より世間ずれして、生きていくための知恵は獲得しますが、

その知恵は時に悲惨な相手も作り出してしまうこともありますからね。

余り私がそのA婆の社会に足を踏み入れてはいけないのです。

A婆頑張れよ!

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