土地勘とは道の記憶なのかも

・先日、数十年ぶりにかつてよく通った場所に行きました。

かつてといっても、すでに30年以上の時が過ぎていましてね。

町中ですから、年々建物を壊しては新しい建物ができ、変化していきます。

30年も経てば景観が一変しているわけです。

よく通った飲み屋はすでになく、新しい商店が店を広げていました。

・その店にしても、何店舗目なのかさえ分かりません。

そんな感じで、すっかり別の町に来たような気がしたのですが、

なぜか不思議とスイスイ歩けてしまう。

そして、一度も迷うこともなく目的の場所に到達しました。

目的の場所は、古ぼけた店舗で、その店だけ時代が取り残されたような感じがしたのですが、

周囲のきれいな店に圧倒されながらも頑張って立っておりました。

その店は古い友人の実家なのですが、比較的若い頃よく遊びに寄っていたのです。

先日その友人から便りが来て一度会いたいと!

・すごくうれしくなって、飛んでいきました。

でも、町の景観がこれほど変わってしまったのに、なぜ一度も迷うことなく来れたのか……

多分道が変わっていなかったからに違いありません。

どんなに道沿いの家が変わり町並みが変化しようと、案外道だけは変えようがない。

たとえば、今ある直線道路をいきなり三叉路にできるものでも有りませんし、

なだらかに右に曲がっている通りをいきなり左に曲がる道にはできません。

なぜか?

すべての家を一度に壊すことができないからです。

という具合で、私は道の形状を覚えていたのでした。

これが多分土地勘の本質ではないのかと思った次第です。

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