年金受給老人はその日暮らしでいいのか

・お上から年金をいただき、不足分は細々と仕事でまかない、なんとか生きているのですがね。

シニアになって前期高齢者生活も板に付いてきますと、そろそろお年寄りと言われても抵抗も何も感じなくなってきましてね。

電車に乗ったりしますと、「おじいさんこちらへ」と席を譲ってくださる娘がいたりして、

うれしいやら悲しいやら複雑な感情に包まれてしまいます。

・果たして自分は毎日何を目標に生きているのだろうか……

この先、生活パターンはほぼ決まっておりますし発展性もない。

年金生活で足りない部分は、パン屋で働き補う日々、何もなければこのまま動ける間はこれで過ごす。

しかし、近い将来近くに大手スーパーができてパン屋稼業が圧迫されれば……、

ひょっとして店をたたむ事にもなるでしょうね。

・そのとき、生活パターンはまた変動の時期を迎えるのです。

以前はバイト探して東へ西へと……、そしてなんとか焼き鳥屋とかマンションの管理人とか、なんとかなっておりました。

振り返れば奇跡的ですがね、そして婆さんたちの助けなんかあったりしてね。

でもねえ、あれから確実に歳は取りましたから、以前のようにすんなりいくわけもありません。

小さい会社のサラリーマンでしたから、ろくに退職金なんてありませんでした。

したがって、家に蓄えはほぼありません。

・まあ、能力が無かっただけと言ってしまえばそれまでですがね。

ですから、場合によってはこの先厳しい生活がやってくるのかもしれません。

能力の無い人間はこの国においてはこの程度の生活なのでしょうか……、

いやまだ恵まれていると考えるべきなのかもしれません。

生死に関わる日々を送っている多くの国々もあるわけですからね。

という風に夜になるといろいろ思いを巡らせるのですが……、

「うるさいよ」

先ほどから妻のいびきですがね。

せめてこれくらい図太さがあれば世の中楽しいだろうなあ。

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