婆さんたちのたくましさに唖然
・元パワハラ上司Wジジイが76歳の人生を閉じましたが、だからといって周囲の人間に何か以前と変わったことが生じたわけでもありません。
心の整理がついてしまいますと、また元通りの平凡な日々が流れはじめましてね。
人と人の関わり合いというのは、時間が解決してくれるのでしょうか。
ちょっとドライな感じもしますが、人それぞれ生きていますからそのために必要なことも個々にあります。
私はパン屋カフェのマスターとして、年金の足りない分を稼がないと生きてはいけません。
誰にでも避けられない基本の生活はあるのです。
・ところで、心が日常に戻りますと忘れていたことも思い出しましてね。
グループホームで生活を始めたA婆さんに頼まれていたことを思い出しました。
一週間ほど前だったか、A婆さんの様子を見に行ったのですが、その際帰り際にここの仲間(A婆はそう呼んでいた)にショートケーキ買ってきてやってほしいと……
といっても婆さん計8名分だから、昨今の物価高ですからまあまあの値段になりましてね。
とにかく、それでA婆の顔が立つのであればと思い持って行ったのです。
すると、皆さん大変な喜びようでね。
それはそれでよかったのですが……帰り際にまたよろしくお願いしますと、一同涙流しながら「ありがとう」というわけ。
そして、次いつ来るのか……、明日か、明後日かってね。
いくら感謝されたからって、こちらは破産だ!
うーん、困った。
スタッフに目をやると、適当に聞き流しておいてくださいと……
でもねえ、私はA婆の性格知ってるから、持ってこないと烈火のごとく怒るに違いないのですわ。
うーん、困った。
スタッフに聞くと、ここの人たちはやはり痴呆気味の人が大半だそうです。
そうはいっても、痴呆だから適当に対応して良いものかどうか……
わかりません。
「今忙しいから、次いつ来るかは言えないけれどまた来ます」と言って逃げるように帰ってきましたがね。
さて、どうしたものか…………

