婆さんは歳をとっても女なんだね
・近所のスーパーでのことです。
人の少ない時間帯に行き、できるだけ安売りの品を買うことを日課としていますが、
いつものように物色しておりますとね、私を呼ぶ声!
目線をあげると、老夫婦が二人……と思いきや、長谷シニアではないですか!
そうすると、横のご婦人は?
なんと、いとこの婆さんでした。
・麻雀で長谷宅に伺った際、お茶を入れてくれたあのいとこの婆さんだ!
まだいらっしゃったんですか?
しかし、なんで手をつないでいるんだ?
それに、婆さんは明らかに化粧しているし口紅もひいている。
こうなると、妙に色気を醸し出し妖艶さにはかなり欠けるけど、
女性ホルモンはまだ出てるんじゃないかと思わせるような色気のようなものもかすかに感じたりする。
これはひょっとして同棲しちゃってるの?
別にお互い独り身だしねえ、悪いことでも何でもない!
しかし……、このしっくりこない感情は何?
しばらく考えてやっとわかりました。
嫉妬です!
・でも、俺も嫁さんいるし、なんで嫉妬しなければならないのですかね。
これは深いところを探らないと今の感情を説明できないかもね。
帰り道考えたんだけど、願望ですよ!
嫁さん以外の女性とそんな関係を経験してみたいと……
それを、長谷シニアが昔からなんとなく思いを寄せていたいとこと!
いいなあ……
帰ってからも、まだあの老婆の化粧姿が色っぽく浮かんできましてね。
今夜二人で寝るのかなとか、ふしだらな妄想に突入し……
「あんた、なにか悩みでもあるの?」
妻の声に我に返ったのでした。
私の現実はこんなところですがね。


読んでいてちょっと笑ってしまいました。
歳を取って心が弾む仲の良い人ができるというのは良いですねぇ。
長谷シニアさんには小さな青春が戻ってきているのかも・・・・
私も羨ましくほほえましく読ませてもらいました。
歳を取って体は老いても、感情の部分は若い頃のときめきは維持している。
そのアンバランスさが溜まらなく虚しくもあるのですが、
時にうれしくもあるという精神活動の複雑さですね。