おびえるシニア
・一日のスケジュールは現役のころに比べると余りメリハリがありません。
シニアになって年月も過ぎますと、それが当たり前になってしまう。
つまり、単調な生活にも自然と慣れ、精神的にそれが当たり前と思ってしまう。
すると、体力的に予測が付くわけで、一日のエネルギー消費量も予測の範囲。
基本的に無理はしない人間ですから、できるだけ省エネの穏やかな生活を選択してしまうわけです。
パン屋併設のカフェのマスターとして、この作業をあと何回ぐらいこなせば本日終了なんて……
先を見てしまって、余裕をかましてしまう。
・これがいかんのです!
緊張感がなくなり、帰宅するころには目が死んだ魚の目のようになってしまっている。
そこに降って沸いた大手スーパーが近くにできるという話、パン屋も中に出店すると聞き及び、
その衝撃は計り知れません。
このまま人生フェードアウトしてもそれはそれでいいかなんて、穏やかに人生の終焉を考えていたのですが、
そうも言ってられなくなった!
さて、それから時間は容赦なく過ぎて行き、そういえば最近スーパの建設の進み具合どうなってんだろうか?
・どうも怖いものには蓋をしたくなる性格でしてね。
最近現場に行ってないのです。
恐る恐る出かけてみると……、アーレー!!!
すでに骨格が出来上がっておる!!!
なんちゅう早さだ!!!
急いで戻り、妻にひそひそ
妻も様子を見に行き帰ってくると、「もうだめだ」
力なくぽつりと言い放つ……
いよいよ深刻さが増してきましたが、晩年に入ろうかという昨今、とてつもない壁が立ちはだかったような……
何か良い策はないか?
今更感はありますが、できることは地道にパン屋稼業をするしかないことに気づきました。
潰されてもそれで本望だ!
淡々と商売するしかありませんがね。

