幼子とシニアジジイ
・こうと決めたら行動の早い妻ですから、もう翌日にはクーちゃんの幼子を連れてやってきました。
これも表現が面倒なのです。
正確には、妻の親友のクーちゃんと同棲している元ホストの連れ子なのですがね。
いちいちめんどくさいので、省略してクーちゃんの幼子と表現しておきましょう。
元ホストが工事現場でけがをして現在入院中で、生計を立てるためにクーちゃんがバイトでしているため、
その間昼間だけ妻が面倒を見ているという図式ですがね。
クーちゃんところは食べるにも困るほどの困窮状態ですから、慈善事業に近い状況になってしまうわけです。
しかし、まあうちに連れてくるといっても、昼間の短時間だけだからいいんだけど、
私はそういう幼子で特に女の子の扱いは慣れておりません。
むしろ避けて生きてきたような所もありましてね、別の生き物のような感覚なのです。
・ところが、妻はあっさりさっと連れてきました。
私は、おどおど
その娘の名前は、「ななちゃん」とかでね。
しかし、保育所にはときどき預けていたようなんだけど、口は達者でね。
驚きました!
しかも、事前に妻からこう言いなさいといわれていたのかもしれませんが、
私のこと「じいちゃん」
うーん……、じいちゃんか……
でも、笑顔が可愛いんですよね。
30分も経たないうちに打ち解けたムードが漂いましてね。
可愛いんですよね……
しかし、まずいなあ、これでいいんだろうか


歳をとるに従って、幼児が可愛いくなりますね。
「しかし、まずいなあ、これでいいんだろうか」というお気持ちも、わかるような気がします。
歳を取るに従って、新しいものや勢いのあるものに憧れるような気がします。
幼児もその範疇なのかもしれません。
衰え消え去ろうとしている老人の虚しい羨望なのか……