他人の頭の中はわからない!

・いやー大変でした。

夕方マンションに帰ると、菊田老人が待っていましてね。

それで、しばらくどこかで油売ろうかと思った矢先先に、向こうが私を見つけちゃいましてね。

ちょっとお話があるんだけどと……

特に急ぎのようもないので、かといってまた家に入れてしまうと、この前のように泊めてくれと言われかねませんし……

近くの喫茶店に行きました。

・すると、とりとめのない話を延々と話し始めるではありませんか!

しかも、つじつまが合っていないし、起承転結も揺らぎがちで……

聞いていて辛い!

しばらくお会いしないうちに痴呆の方が進んでいるようでもあり、無いようでもある。

判断が付きませんしねえ。

この前は、我が家に泊めてくれと言うので妻と相談の結果一晩お泊めしたのですがね。

ご近所シニアの仲間でしたし、でも朝気づくともぬけの殻

それから大騒ぎで、菊田さんの家に連絡しても帰ってないし、先方も昨日から帰ってこないので探していたらしいけど……

・結局長谷シニア宅で発見、奥さんが連れ戻していったそうでね。

そのとき若干頭の方も怪しくなってるかもと、そういうことでしたが……

でもねえ、普通に話しているといつもの菊田氏なのですが、

長く話し出すと話の筋といいますか……???の部分が散見されましてね。

それに気づくと、一体どこまでこの話信じていいのかという疑念が出てきます。

それが進むと人間そのものに対する不信感が出てきましてね。

・喫茶店でそういう状況です。

困まりました。

が、どうしようもなく、ここは心を鬼にして話を打ち切りもう出ましょう私にも都合がありますからと……辛いなあ

なかば強引に店を出ましてね。

送っていきますと言ったのですが、激しく怒り出しましてね。

私の顔も見ずに、どこかに行ってしまいました。

しかし、前回のこともありますから放っておく訳にもいきません。

大変なことをしたと気づきましてね。

大急ぎで家の方に電話は入れて状況を説明はしたのですが、心配です。

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