ご近所シニアにも彼なりの悩み

・そうそう、先日ご近所シニアの菊田さんにばったり会いお茶でもと誘われました。

町内のドブ掃除で知り合って以来、数名でときどき飲み会をしておりますが、

そのメンバーの一人です。

戸建ての方が立場的には優位なのでしょうか、集合住宅の私は多少軽く見られているようでね。

あまり参加はしたくないのですが、まあ露骨に断るわけにもいかず、ときどき参加しています。

それに、なぜか私が幹事的な役割になることが多いのです。

皆さんあまり汗をかこうとしない。

まあそれはそれとして、菊田さんは元会社役員だと云うことでね、自称ですが……

悠々自適なのかと思いきや、

以前スーパーでちらし寿司のパックを買おうとして、奥様に「うちにはそんな金がない」と叱り飛ばされているのを目撃しました。

その瞬間、元会社役員の真偽が急にもたげてきましてね。

なにかそこには事情がありそうだとは思っていたのですが、

それも他人の家庭の問題ですから、どうでもいいといえばいいのですがね。

ただ、私はおまえは平社員だったんだよねっていう、マウントの取り方がいやなだけです。

そこで、あまり親しくはしていなかったのですが、なぜか私に幹事役をお願いに来るわけです。

・それはそれとしてですね、その菊田さんが話がありそうなのでお茶に付き合いました。

いろいろ世間話をしながらも、核心部分は出してこないのでこちらも疲れてきましてね、

そろそろ帰りますと席を立とうとしますとね、

突然焦りだし、実は……と、もっと早く言えよ!

内心そう思いながら、そこから延々と語り続けまして……

端的に言うと家庭内不和でした。

つまり、奥さんとのことですね。子供さんはすでに独立しているとかでね。

したがって、家では奥さんと二人暮らしだそうです。

その奥さんとの力関係がすごいことになっていまして、

ほとんど主人と奴隷???のような……

スーパーの光景を見ましたから、予想通り主人が奥さんで奴隷が菊田さんです。

しかし、これを白状してしまうところに今の菊田さんの深刻さが垣間見えましてね。

話を聞くことにしました。

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