バイト先店主からの提案
・やはり日本は高齢社会となっていたのです。
ジジイは私だけではありませんでした。
現在、バイト先のパン屋の店主が寄る年波には勝てず、
体調崩しては騙し騙し仕事を続けています。
そして、奥さんも腰の調子が悪く、これまたなんとか仕事ができる程度……
実質的に我々夫婦に依存しているのです。
そして、先行き好転する見込みはまずないでしょう。
つまり、このままですと行き着く先は決まっているのです。
そんなことになれば私どもは再びバイトの職探し!
・そんなとき、店主から提案がありました。
パン職人は店主だけですから、店主が倒れた瞬間ゲームオーバー。
それだけは避けたいのですが、かといって奥さんは体力的にもう無理
しかし、店主は職人でこの零細パン屋をここまでやって来ましたから、
終わりにしてしまいたくはない。
なので、妻にパンの製造を手伝って欲しいといわれて、このところやり始めてはいるところです。
が、店主は職人でありプライドがある。
生半可な妥協は好まないのです。
しかし、妻は昨日今日の素人です……、でも店主は妥協しない!
妻は日ごろは素直なのですが、一旦ヘソを曲げるととことん面倒くさい人間に早変わりしてしまう傾向にあります。
そしてこのところ、そちらの方面にベクトルが向き始めているのです。
ここでけんかしてしまえば、私もやめざる終えない状況にもなりましてね。
心配だったのです。
すると、その辺の空気を察してかパン屋夫妻から提案がありました。
このままではいずれ店を閉めざる終えない日がやって来るが、
それだけは避けたい!
そこで、いずれあなた方にこのパン屋を引き継いでやってもらいたいと……
どうすべきか?
いろいろ考えなければいけないことがあります。