シニア妻との接し方

・妻と結婚してすでに半世紀になろうかとしておりますが、

今となってはこの生き物は一体何であろうかというのが感想です。

明らかに私の属する男ではない。

しかし、人間であります。

それが女というものなのか……

ただねえ、それで納得できてしまうほど浅いものではありません。

若い頃は肉体的特徴も際だって異なりましたし、生殖活動もありましたが、

それが無くなった今は精神活動の相違が表出して参ります。

といいますか、それしか無いのですがね。

毎日同じ屋根の下にいて、生活しているわけです。

しかも、今はバイト先も同じで、一緒にいる時間が長い。

しかし、精神活動つまり考え方や反応が男のそれではないことは常時認識させられる。

じゃあ、もう半世紀一緒にいますから、適当に話を合わせていれば良いかと思うでしょうね。

・そこで問題なのは男のプライドという問題です。

男女の思考の相違はそういうもんだと思えばいいわけですがね。

ところが、プライドの問題はそうはいかない。

よく孤剣に関わるとかいいますがね、そんな大げさなものではないにしろ、

小さいものの積み重ねがマグマとなり地中で大きくなり、

ある日一気に大噴火!

妻は一体何が問題だったのか分らないでしょうね。

実は私もなんでこんなに怒ってしまったのか分りません。

マグマは小さい細々したものの集合体なのですからね。

ただし、一度噴火すれば次にマグマが溜まるまで時間がかかりますから、

しばらくは平穏な日がやって来るという塩梅です。

ちっとも具体的でないですが……

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