過去の栄光にすがるご近所シニア
・私の声がけで一瞬のうちに集まったご近所のシニア爺さんたち
名目は暑気払いと称する飲み会
場所は近くの安い居酒屋で、夕方の早い時間帯です。
何しろバイトしているのは私のみで、
他の爺さんシニアは年金受給のみで生計を立てているそうです。
その内状は分りませんが、表向きはそういうことです。
年金で悠々自適、そういった恵まれた印象を醸し出したいのでしょうね。
こういうところにも無意識にマウントの取り合いがね。
本当のところは貯金を切り崩していたり、人知れずバイトまがいのことをしている可能性はあります。
なぜならば、このような安い居酒屋でなくても、近所にはもう少しましな飲み屋はいくらでもあります。
・でも、誰も文句は言わない!
次に着ているものです。
さほど良いものを着ているとも思えません。
そもそも着ている服の価値が分っていないのかも知れません。
常々奥様に選定されて着せられてきたに過ぎないのでしょうか……
それはそれとして、精一杯見栄を張っているようでね、ちょっと可愛いかな
しかし、酒が回ると自分が今まで如何に有能であったか、どんな誇るべき人生を送ってきたかを切々と語りかけるわけです。
そんなの私以外の4人全員、しかも内容があんまり私と変わりないのですがね。
とどのつまりは、みんなしがないサラリーマンだったということなんだけど、
その中から自慢できる部分だけをピックアップするわけです。
それがあまりないだけに、同じことの繰り返しが多くてね。
最初は我慢して聞いていましたが、けっこう苦痛です。
皆さん虚勢を張って生きてきたんだなと、
もう過去の話は良いから、そんなもの忘れてこれからの話をしようと……