ジジイひとり、フードコートにて
・久しぶりに時間ができたので、以前わりと訪れていたモールに行ってみました。
隣町です。
そこのフードコートには、多様なジャンルの店が有り、
そのときに気分で食べたいものを食することができます。
料理の内容もまあまあなのです。 それにコスパがいい!
ずっと前の話ですが、ここでラーメン食べていると、
近くの席で小さな女の子を連れた家族が食事をしていました。
たぶん婆さんとその息子にその娘
と思ったら……、その婆さん、どこかで見たことがある!
結局その人は、妻の大学時代の親友で女史Dでした。
妻に借金をして、逃げ回っていたその人でした。
つまり、息子と娘は貢ぎ先のホストとその子供だったのです。
・ああ、そんなこともあったなと!
あの女史Dは今どうしているのだろうかとね。
一度だけまとまったお金を返してもらいましたが、残りの分はそのままです。
今はずいぶん遠くで暮らしているようですがね。
借金生活をはじめると大変だ。
人間関係はダメになるし、友情も何もかも失ってしまう。
それに、我々のような貧乏人から金を借りるなんて論外!
不幸の連鎖が起きてしまう。
しかし……貸す方も貸す方か……と思い直しました。
あの時と同じような景色が広がっていますが、
やはりあの家族が現れることはありませんでした。
お金というのはあれば有り難いのだけど、実に恐ろしいものでもあるんだなあ。