趣味を持たないシニアの私
・実を言いますと、私にはこれといった趣味と呼べるものがありません。
「趣味がない」ということにある種の後ろめたさを感じていましてね。
君は70年近く生きてきて趣味の一つもないのかねと、Wジジイにいわれそうです。
が、別に仕事一筋で脇目も振らず仕事に邁進していたわけではありません。
もとより仕事はすこぶる出来ない人でしたしね。
しかし、それ以外で何か興味のあることは……酒を飲むことぐらいか……
つまらん人間かも知れません。
強いて言うなれば、マンガを読むことぐらいでしょう。
むろん趣味の域には到達していません。
・なぜだろう?
なぜ趣味がないのか、ふと考えたりします。
趣味は人生を豊かにするとか聞いたことはありますが、
でもそれは「面白いなあ」って自然に心の底から思えるものではないとね。
今までそんなものに出会えなかったってことなのか……
だとしても、だからあんたの人生はいい人生ではなかったってことでもないでしょう。
それに今さら無理矢理気の進まない趣味を持ったとしても、
かえってストレスに感じるかも知れません。
でもねえ、そういう風に納得しようとするんだけれど、
趣味を持っている人を見かけるとなんとなく羨ましいんだよね。